切なすぎる世界「あの花」は心がとけるように泣ける物語

近頃の作品の中で最も素直に号泣できる作品といえば、アニメ「あの花」と即座に応える人が多いと思います。
この物語は、「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない」という作品です。

一度この作品を最初から最後まで読み、またもう一度読み直してみても、涙を止める事が出来ず、切ない気持ちになるという作品は本当に少ないと思います。

とことん泣きたい気持ちの時、悲しみを吐き出したい時、そんな時に読んでもらえば、間違いなく素直に号泣できる作品です。

一人の幼馴染を亡くし止まってしまった「時」、しかし彼女の幽霊が登場し時が動き出す

仁太に芽衣子、鳴子に集、知利子に鉄道という6人の仲間、幼馴染たちはお互いにあだ名で呼び合い、「超平和バスターズ」と呼ばれるグループを作り仲良く遊んでいました。

しかし仲良しだったこのグループは芽衣子の死によって距離が生まれ、芽衣子に対してそれぞれが後悔、未練を持ちつつ高校進学時には仲のよかった頃が嘘のように疎遠な関係となっていました。

仁太は高校受験に見事失敗、ひきこもり気味な生活をしています。
するとそこに死んだはずの芽衣子が突如現れ、「お願いをかなえてほしい」と頼まれます。
この芽衣子の姿は仁太以外見る事が出来ず、最初は厳格だと思おうとするのですが、やがてその存在を無視できず、芽衣子の願いとは何か？模索するようになります。

芽衣子が突然塵他の前だけに現れたことで、別々の生活を送ってきた6人が再び集まり始める、という物語です。

最終話を見終わって心がぎゅっと掴まれたようになる物語

この物語は芽衣子が仁太の目の前に急にあらわれる事で、幼馴染のメンバーが次第に集まり始めるという物語ですが、子どもも大人もこの物語を読む、見ると、とにかく涙が止まらないという状態になります。
そしてすごく感じる事が、「そばにいる人をもっと大切にしないといけない」「大好きな人、大切な人をもっともっと大切にしなければならない」と感じさせてくれます。
隣にいる事が当然と思っていると、そのことでいつか後悔することがあるかもしれない、出会いやそばにいてくれることはみんな奇跡なんだということを強く感じさせてくれる物語です。

今殺伐とした都会に暮らしているという人、仕事がうまくいかず上司や同僚を妬ましく思っている人、家族がうっとおしいと感じている人、そんな人ほど、この物語を知り、大切な人との時間を今、見直しておかないと後悔するよと、やさしく教えてくれます。